昇格試験のケーススタディで時間が足りなくなるのはなぜか
昇格試験のケーススタディ記述問題。
多くの受験者が「問題文を読んでいたら時間がなくなった」「答案が途中で終わってしまった」と後悔しがちです。
試験時間は60分から90分が一般的ですが、A4で3~5枚にもわたる問題文を読み込み、論理的な答案を書き上げるには、想像以上にタイトなスケジュールです。
実際、私自身も初回の昇格試験では時間配分に失敗し、最後の設問を書ききれずに不合格となってしまった経験があります。当時ビジネス書はもちろん、小説すら読まない人間でしたので活字を読むのに苦労して、読んでいるのに頭に入ってこない。そんな状態だったのをよく覚えています。
でも2回目の挑戦では、時間管理を徹底的に見直すことで、余裕を持って全問完答し無事合格できました。
その経験から断言できるのは、「時間切れは実力不足ではなく、戦略ミスである」ということです。
この記事では、ケーススタディで時間切れになる5つの原因を分析し、60分・90分それぞれの試験に対応した時間配分テンプレートと具体的な対策を紹介します。
記事の後半では、万が一時間が足りなくなった場合のリカバリー方法も解説しているので、本番直前の方もぜひ参考にしてください。
時間切れになる受験者に共通する5つの原因
まずは、なぜ時間が足りなくなるのか、その根本原因を理解しましょう。多くの受験者が陥る典型的なパターンは以下の5つです。
原因1:問題文の読み方が遅すぎる
ケーススタディの問題文は、企業の背景、組織図、売上データ、顧客クレーム内容など、大量の情報が詰め込まれています。これを「全て理解しよう」と丁寧に読み進めると、30分以上かかってしまうことも珍しくありません。
問題は、精読と速読を使い分けられていない点にあります。試験の問題文は小説ではないので、全てを同じペースで読む必要はありません。重要な部分だけをピックアップし、その他は流し読みで十分です。
特に失敗しやすいのは、最初から順番に読み進めてしまうケース。設問を先に確認せずに問題文を読むと、「何が重要な情報なのか」の判断ができず、結果的に全文を精読してしまいます。
原因2:メモや構成作成に時間をかけすぎる
「答案を書く前にしっかり構成を練る」というアドバイスは正しいのですが、構成メモに15分も20分もかける受験者がいます。これは完全に時間の使いすぎです。
構成メモの目的は、「書きながら迷わないための道筋を作ること」であり、完璧な設計図を作ることではありません。箇条書きで「原因→課題→施策」の骨組みさえ書ければ十分で、詳細な文章まで考える必要はないのです。
また、メモを綺麗に書こうとする人も時間をロスしています。殴り書きでも自分が理解できればOK。採点対象ではないので、見栄えは一切気にする必要がありません。
原因3:完璧主義で書き直しが多い
答案を書いている途中で「この表現はイマイチだな」と感じ、何度も消しゴムで消して書き直す。これも時間切れの大きな原因です。
昇格試験の採点者は、文章の美しさではなく論理性と実務的な視点を評価します。
多少表現が稼ぎでも、筋が通っていて結論まで書かれていれば合格点はもらえます。逆に、前半が完璧でも後半が未完成なら大幅減点です。
特に几帳面な性格の人ほど、「綺麗に書かなければ」というプレッシャーで手が止まりがちです。試験本番では「60点の完成答案」を目指し、100点を狙わない勇気が必要です。
原因4:与件文との行き来で時間をロス
答案を書きながら「あれ、この数字何だったっけ?」と問題文を何度も見返す。このパターンも時間の無駄遣いです。
与件文は複数ページにわたるため、該当箇所を探すだけで1~2分かかります。それが5回、10回と繰り返されれば、合計で10分以上のロスになります。
この問題は、問題文を読む段階でのマーキングやメモ取りが不十分なことが原因です。重要な数字や固有名詞は、読んだ段階で印をつけるか、構成メモに転記しておくべきです。
原因5:そもそも時間配分を決めていない
最も致命的なのは、試験開始時に時間配分を決めずに解き始めるパターンです。「なんとなく前半で読んで、後半で書く」という曖昧な計画では、途中で時間が足りなくなっても気づけません。
試験本番では、想定以上に問題文の読解に時間がかかったり、途中で手が止まったりすることは普通に起こります。そのとき「今、予定より10分遅れている」と認識できるかどうかで、リカバリーの可否が決まります。
時間配分は試験前に必ず決めておき、試験中も定期的に時計を確認する習慣が必要です。
60分・90分別の最適時間配分テンプレート

ここからは、実際にどのような時間配分で臨めばいいのか、具体的なテンプレートを紹介します。試験時間によって戦略が変わるので、自分の受験する試験に合わせて参考にしてください。
60分試験の場合の時間配分
60分という時間は、ケーススタディとしてはかなりタイトです。余裕はほとんどないと考えて、各工程を秒単位で管理する意識が必要です。
【60分試験の推奨配分】
このテンプレートで重要なのは、「読解15分」「メモ5分」「執筆30分」というバランスです。読解に時間をかけすぎると執筆時間が圧迫されるため、20分以内に収めることが絶対条件です。
90分試験の場合の時間配分
90分あれば多少の余裕が生まれますが、油断は禁物です。時間があるからといって問題文の読解に30分もかけると、結局後半が苦しくなります。
【90分試験の推奨配分】
90分試験のポイントは、執筆時間を45分確保することです。設問が増えても1問あたりの時間を削りすぎると、表面的な答案になってしまうため、最低でも1問15分は確保しましょう。
時間配分を守るための実践ルール
テンプレートを決めても、試験中に守れなければ意味がありません。以下の3つのルールを習慣化してください。
ルール1:試験開始直後に時計で終了時刻を確認
「13:00開始、14:30終了」といった形で、各フェーズの終了時刻を問題用紙の余白にメモしておきます。デジタル時計なら「13:25までに読解終了」と具体的な時刻を書くことで、進捗を可視化できます。
ルール2:5分ごとに時計を見る
時計を見る頻度が少ないと、気づいたときには手遅れです。最低でも5分に1回は時計を確認し、予定通り進んでいるかをチェックします。
ルール3:予定より遅れたら即座に調整
もし読解フェーズで5分オーバーしたら、メモ作成を3分に短縮するなど、その場で調整します。「後で巻き返そう」は通用しません。遅れたらその瞬間にリカバリー策を実行することが鉄則です。
問題文を速く正確に読む3つのテクニック

時間配分を守るには、問題文の読解スピードを上げることが最優先です。ただし、速く読むだけでは意味がなく、「答案に必要な情報を正確に拾う」ことが求められます。
テクニック1:設問を先に読んでから問題文に取り掛かる
多くの受験者が犯すミスは、問題文を最初から順番に読んでしまうことです。
これでは「何が重要か」の判断基準がないまま読み進めることになり、結果的に全てを精読してしまいます。
必ず設問を先に確認してください。
「問1:売上低迷の原因を3つ挙げよ」「問2:改善施策を提案せよ」といった設問を読めば、問題文のどこに注目すべきかが明確になります。
例えば、問1が「売上低迷の原因」なら、問題文の中で「売上データ」「顧客の声」「営業活動の状況」といった箇所を重点的に読めばOK。組織図や企業沿革などは軽く流し読みで十分です。
テクニック2:キーワードマーキングで情報を可視化
問題文を読みながら、重要箇所にマーカーや下線を引きます。ただし、何でもかんでもマーキングすると逆効果なので、以下の3種類に絞ります。
- 数字データ:売上、利益率、クレーム件数、離職率など、定量的な情報は必ずマーク。答案で具体性を出すために使います。
- 問題点のキーワード:「属人化」「教育不足」「情報共有の欠如」など、課題を示唆する単語には印をつけます。
- 固有名詞:部署名、人名、商品名など、答案で引用する可能性のある固有名詞もマーク対象です。
マーキングは答案作成時の「戻り読み」を減らす効果があります。「あの数字どこだっけ?」と探す時間が不要になり、大幅な時短につながります。
その他、理想が書かれている部分や問題点にマーキング練習ができる模擬問題を用意しています。マーキングを実際にどうやればいいかは以下の記事で詳しく書いています。
【昇格試験】ケーススタディ模擬問題(例題)と模範解答|無料でできる実戦演習
テクニック3:段落ごとに要点メモを取る
長文の問題文では、読み終わった後に「結局何が書いてあったっけ?」となりがちです。これを防ぐために、段落ごとに余白へ一言メモを残します。
例えば、ある段落に「新人の早期離職が課題」と書かれていたら、余白に「新人離職」とメモ。次の段落に「教育制度が未整備」とあれば「教育×」とメモ。
こうすることで、後から見返したときに「どの段落に何が書いてあったか」がすぐに分かります。問題文全体の構造が頭に入りやすくなり、答案構成もスムーズになります。
論理的思考力を鍛えたい方には、以下の書籍もおすすめです。
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『入門 考える技術・書く技術――日本人のロジカルシンキング実践法』

書籍情報
- 著者:山崎康司
- 出版社:ダイヤモンド社
- 価格:1,870円(税込)
- 評価:★4.3/5.0(Amazon)
読者の口コミ
- 「新入社員の教材に最適。他にも色々な本を買ってみましたが、この本が一番最適です」
- 「バーバラ・ミントの原著より読みやすい。1日で読める量だし、概要を掴んでとっかかりにするなら丁度いい」
- 「論理的思考の例題を解かせるために購入。大変重宝しています」
どういう人に役立つか
ケーススタディの答案で「原因→課題→施策」の論理展開がうまく作れない人、ピラミッド構造を使って説得力のある文章を書きたい人に最適です。日本語特有の落とし穴(主語や接続詞の使い方)を克服し、ビジネス文書やメールでの論理的な書き方が身につきます。
実際に読んだ私の感想
正直、この本は昇格試験の準備で読んでおくべきでした。原因分析から施策提案までの論理展開が「型」として示されているから、ケーススタディで手が止まることが減ります。特にOPQ分析(読み手の疑問を明らかにする手法)は、面接で「なぜその施策なのか」を問われたときの準備にも使えました。
168ページと薄いので、試験直前でも読み切れるのもいいですね。バーバラ・ミントの『考える技術・書く技術』は分厚くて挫折しがちですが、この本ならエッセンスだけを効率よく学べます。
構成メモは5分で終わらせる型

構成メモに時間をかけすぎる受験者は多いですが、メモは答案の設計図ではなく、あくまで道しるべです。詳細まで書く必要はなく、骨組みさえ作れば十分です。
「原因→課題→施策」の3ステップメモ
ケーススタディの答案構成は、基本的に以下の流れで組み立てます。
- 原因分析:現状の問題がなぜ起きているのかを特定
- 課題設定:その原因を踏まえ、何を解決すべきかを明確化
- 施策提案:課題を解決するための具体的なアクション
構成メモもこの3ステップに沿って作ります。箇条書きで十分なので、以下のようなイメージです。
【メモ例】
■原因
・OJT依存、教育が属人化
・マニュアルなし
・フィードバック不足
■課題
・教育の標準化
・早期戦力化の仕組み構築
■施策
・業務手順書作成
・OJTチェックリスト導入
・定期面談制度化
これだけです。所要時間は3~5分程度。詳しい文章や理由付けは、答案を書きながら肉付けしていけばOKです。
箇条書きで十分な理由
「こんな簡単なメモで大丈夫?」と不安になるかもしれませんが、問題ありません。なぜなら、採点者が見るのは答案用紙であり、メモではないからです。
メモの目的は「書きながら迷わないこと」です。箇条書きでも、書く順序と論点さえ決まっていれば、手を止めずに書き進められます。
逆に、メモを文章で書こうとすると、それだけで10分以上かかってしまいます。その時間を答案作成に回したほうが、はるかに得点につながります。
実際のメモ作成手順
構成メモは以下の手順で作成します。
手順1:設問ごとに論点を箇条書き
問1、問2と設問が分かれている場合、それぞれに対応する論点をリストアップします。問1が「原因分析」なら原因を3つ、問2が「施策提案」なら施策を3つ書き出します。
手順2:問題文から根拠を拾う
論点ごとに、問題文のどこに根拠があるかをメモします。「P2の売上データ」「P3の社員インタビュー」といった形で、参照箇所を記録しておくと、答案作成時に迷いません。
手順3:優先順位をつける
時間が足りなくなる可能性を考え、最も重要な論点に印をつけます。万が一時間切れになっても、優先度の高い論点だけは書き切れるようにしておきます。
実際の答案作成での時間短縮術
ここからは、答案を書く段階での時短テクニックを紹介します。執筆スピードを上げるには、定型表現や型を活用することが最も効果的です。
序論は定型文で固定する
答案の冒頭部分は、毎回ほぼ同じ構造で書けます。いちいち考える必要はなく、以下のような定型文を使い回せば時短になります。
【序論の定型パターン】
「本ケースにおける〇〇の問題は、△△に起因している。この課題を解決するため、以下の施策を提案する。」
これをベースに、〇〇と△△を埋めるだけで序論が完成します。採点者は序論の独創性を求めているわけではないので、シンプルで論理的であれば十分です。
接続詞テンプレートで論理を補強
時間がないと、文章が「原因→施策」と飛びがちです。これを防ぐには、接続詞を型のように使います。
【使える接続詞テンプレート】
- 「〇〇のため、△△が課題である」
- 「したがって、□□を実施する必要がある」
- 「その結果、◇◇が期待できる」
- 「しかし、現状では××が障壁となっている」
- 「そこで、▲▲という対策を講じる」
これらを適切に挟むだけで、論理の流れが補強されます。たとえ一文が短くても、接続詞があれば「筋が通っている」と採点者に感じてもらえます。
結論部分の使い回しフレーズ集
答案の最後は、まとめのフレーズで締めます。これも毎回同じパターンで問題ありません。
【結論の定型フレーズ】
- 「これにより、組織全体の効率化と人材育成の両立が期待できる。」
- 「結果として、顧客満足度の向上と部門の持続的成長につながる。」
- 「以上の施策により、課題の解決と組織力の強化を実現する。」
- 「継続的な改善サイクルを回すことで、競争力の向上が見込まれる。」
字数が足りない場合にも、これらのフレーズを追加するだけで調整できます。内容が薄くても、論理的な締めがあれば印象は大きく変わります。
文章力を根本から強化したい方には以下の書籍がおすすめです。
『新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング』

書籍情報
- 著者:唐木元
- 出版社:インプレス
- 価格:1,430円(税込)
- 評価:★4.1/5.0(Amazon)
読者の口コミ
- 「完読される文章の書き方が体系的に学べる。ナタリー式トレーニングが実践的」
- 「ビジネス文書作成に即活用できる。文章構成ではなく、一つひとつの文をいかに理解されやすく書くかに焦点」
- 「書く前の準備が8割という考え方が役立った」
どういう人に役立つか
昇格試験の論文や報告書で「何が言いたいか分からない」と言われる人、文章を書くのに時間がかかりすぎる人、構成を考えずに書き始めてしまう人に最適です。「完読される文章=良い文章」という定義のもと、構造化された文章の書き方を学べます。
実際に読んだ私の感想
ナタリーのライター研修で使われている本だけあって、「書く前の準備が8割」という考え方が非常に実践的でした。昇格試験のケーススタディでも、いきなり書き始めるんじゃなくて、5分で構成メモを作るだけで答案の完成度が全然違います。
特に「主眼と骨子を決める」トレーニングは、限られた時間で論理的な答案を書くのに直結しました。文章が苦手な人ほど、この本を先に読んでおくべきです。「完読される=最後まで読んでもらえる」という定義も、採点者に最後まで読んでもらうために必要な視点だと気づかされました。
具体例は1つに絞る
時間がないときに「具体例を3つ挙げなければ」と焦る必要はありません。1つでも具体例があれば説得力は十分です。
例えば、「クレームが増えている」という記述に対し、「直近3か月でクレームが10件以上発生している」と一文加えるだけで、答案の質は格段に上がります。
逆に、具体例がゼロだと「ケース文を読んでいない」と判断され、大幅減点のリスクがあります。時間がなくても、最低1つは数字や事実を盛り込むことを徹底してください。
時間切れ寸前のリカバリー方法

どれだけ準備しても、本番では想定外のことが起こります。ここでは、残り時間が少なくなったときの具体的な対処法を解説します。
残り20分:優先順位を見極める
残り20分の時点で答案が半分も進んでいない場合、全問完答は難しいかもしれません。このタイミングで重要なのは、「どの設問を完成させるか」を決断することです。
複数設問がある場合、配点が高い設問や、自分が最も書ける設問を1つ選び、そこに集中します。浅く広く手をつけるより、1つの設問を深く書き切るほうが評価されやすいです。
また、この段階で構成メモを見直し、書く内容を絞り込みます。「原因3つ→施策3つ」と予定していたなら、「原因2つ→施策2つ」に減らし、その分1つ1つを丁寧に書くという判断もありです。
残り10分:圧縮フォーマットに切り替える
残り10分では、通常の答案スタイルを捨て、圧縮フォーマットに切り替えます。これは以下のような箇条書きスタイルです。
【圧縮フォーマット例】
【原因】新人教育が属人化している
【課題】教育を仕組み化し、早期自立を実現する必要がある
【施策】教育プログラムを標準化し、OJTだけに依存しない仕組みを導入する
このフォーマットなら、1つの論点を3文で完結できます。内容はシンプルでも、「現状把握→課題設定→対策提示」という論理の筋は外していないため、最低限の評価は得られます。
重要なのは、未完成答案にしないことです。どんなに途中まで立派でも、結論まで書かれていない答案は大幅減点の対象になります。圧縮フォーマットでも最後まで書き切れば、合格ラインには届く可能性があります。
残り5分:結論だけでも書く
残り5分の段階では、もはや詳細な論述は不可能です。ここでは、結論だけを書くことに専念します。
例えば、「以上の分析から、業務標準化と教育体制の構築が最優先課題である。これらを実行することで、組織の持続的成長が実現できる。」という2文を最後に加えるだけでも、答案の完成度は大きく変わります。
採点者は「考える力」と「まとめる力」を見ています。途中経過がどうであれ、結論がしっかり書かれていれば「最後まで論理を組み立てた」と評価されます。
残り時間別の対処法まとめ
以下に、残り時間ごとの行動指針をまとめます。
- 残り20分:優先設問を決め、そこに集中。論点を絞り込む。
- 残り10分:圧縮フォーマットに切り替え。箇条書きでも最後まで書く。
- 残り5分:結論だけを書く。まとめフレーズで締める。
この対処法を知っているだけで、本番での焦りが大幅に減ります。「時間がない=不合格」ではなく、「リカバリー策を実行すれば逆転可能」と考えることが重要です。
時間管理スキル全般を向上させたい方には以下の書籍もおすすめです。
『神・時間術』

書籍情報
- 著者:樺沢紫苑
- 出版社:大和書房
- 価格:1,870円(税込)
- 評価:★4.4/5.0(Amazon、1,923件のレビュー)
読者の口コミ
- 「脳科学に基づいた時間術で説得力がある。理論的に書かれているので、確かにそうなんだなと思えた」
- 「朝のゴールデンタイム活用法が実践的。日々のちょっとした工夫で案外簡単にできそう」
- 「10万部突破のロングセラー。時間が増えたと大好評」
どういう人に役立つか
昇格試験の準備時間が確保できない人、仕事と試験勉強の両立に悩んでいる人、集中力が続かない人に役立ちます。脳のパフォーマンスを最大化する時間の使い方(朝・昼・夜のリセット術)を学べるため、限られた時間を最大限に活用できるようになります。
実際に読んだ私の感想
精神科医が書いた時間術だけあって、「集中力×時間」という考え方が目から鱗でした。昇格試験の勉強って、ダラダラ3時間やるより、朝の集中力が高い30分で過去問を解く方がはるかに効果的なんですよね。
特に「運動後は第二のゴールデンタイム」という考え方は、仕事帰りにジムに行ってから勉強する習慣づくりに使えました。試験直前の追い込み期に、この本の時間配分を実践するだけでも合格率は上がると思います。朝起きてから2~3時間が脳のゴールデンタイムというのは、本当に実感できました。
練習段階で身につけるべき習慣

本番で時間管理を成功させるには、練習段階から習慣化しておくことが不可欠です。ここでは、模擬演習で取り組むべき3つの習慣を紹介します。
タイマー必須の模擬演習
ケーススタディの練習をする際、必ずタイマーをセットしてください。時間制限なしで解いても、本番での時間感覚は身につきません。
最初のうちは60分で解き切れなくても構いません。「40分で問題文を読んでしまった」「構成メモに15分かかった」といった事実を把握することが重要です。
そして、次回は「問題文20分、メモ5分」と目標を設定し、少しずつ改善していきます。この繰り返しで、本番でも自然と時間配分が守れるようになります。
時間配分の振り返りシート
練習後は、必ず振り返りを行います。以下のような簡単なシートを作り、毎回記録しましょう。
【振り返りシート例】
- 問題文読解:〇分(目標20分)
- 構成メモ:〇分(目標5分)
- 答案作成:〇分(目標30分)
- 見直し:〇分(目標5分)
- 反省点:〇〇に時間がかかりすぎた
- 次回の改善策:〇〇を意識する
このシートを積み重ねることで、自分の弱点が明確になります。「いつも問題文読解で時間を使いすぎる」「メモ作成が丁寧すぎる」といった傾向が見えてきたら、そこを重点的に改善します。
スピード重視の書き直し禁止ルール
練習段階から「書き直し禁止」のルールを設けましょう。一度書いた文章は消さずに、そのまま次に進む。これを徹底することで、完璧主義の癖が抜けます。
最初は気持ち悪いかもしれませんが、試験本番では書き直している余裕はありません。多少表現が稚拙でも、論理が通っていれば合格点はもらえます。
「60点でいいから完成させる」という意識を、練習段階から叩き込んでおくことが、本番での時間切れを防ぐ最大の武器になります。
まとめ:時間管理も昇格試験の採点対象

昇格試験のケーススタディで時間が足りなくなるのは、実力不足ではなく戦略ミスです。適切な時間配分と読解・執筆のテクニックを身につければ、誰でも時間内に答案を完成させることができます。
この記事で紹介した内容をまとめます。
時間管理も、論理的思考力や文章力と同じく、昇格試験で評価される能力の一部です。
管理職には限られた時間の中で成果を出す能力が求められるため、試験でも時間内に答案を完成させることが重視されます。
逆に言えば、時間管理さえ徹底すれば、内容が多少粗くても合格ラインには届くということです。完璧な答案を目指して未完成に終わるより、60点でも最後まで書き切った答案のほうが評価されます。
本番まで時間がある方は、今日から模擬演習でタイマーを使い、時間配分の練習を始めてください。本番が近い方は、この記事で紹介した「残り時間別リカバリー法」を頭に入れておくだけでも、試験中の焦りが大幅に減るはずです。
そして、万が一本番で時間が足りなくなったとしても、諦めずに圧縮フォーマットや結論だけの記述でリカバリーしてください。「未完成」と「簡潔でも完成」の差は、合否を分けるほど大きいのです。
なお、「残り10分での切り抜け方」については、noteの記事「あと10分で逆転!昇格試験ケーススタディ”短縮答案テクニック”完全ガイド」で解説しています。
本番直前の方は、ぜひこちらも参考にしてください。
あなたの昇格試験合格を心から応援しています。

